2010/01/27

ピアノ

いいよね,書いても。
小さな電子ピアノを買った。
ふっと音楽がやりたくなって。


ずっとまえの,大学生の時のことを思い出して。
Keiがジャズクラブに入っていて,クリスマスコンサートに呼んでくれた。「彼女といったら?」とかいってたしかチケットを2枚くれたんだった。
ジャズなんて聴いたことがなかったし,コンサートらしきものすら殆どいったことがなかった。少し緊張しながら銀座のホールにいった。
みんなが楽しそうにジャズを弾いて,そして聞いていた。いつの間にか心が踊り体が動いているようなそんな感じ。
正直言って,学生の発表会だからゲスト以外はたいしたことないのだろうとあまり期待していなかったのだが,完全に打ちのめされた。正直,やりたいと思った。でも,やったらハマっちゃう自信があった。

隣にいた彼女にいった。「これやりたいなー。でも,試験終わるまではハマっちゃいそうだからやめよー」
すると,彼女はいった。「太郎,そうやって,今やらない人は一生やらないよ」

結局やらずじまいで5年以上たった。

そして先週,ふと音楽をやりたくなった。なんでかってわかるでしょう。音楽に求めるものは何か。タイタニックが沈むときに誰かが曲を弾いていたでしょう。ハイチで皆が死んでゆく中賛美歌を歌っていた人がいたでしょう。

で,5年前のジャズと当時の彼女との会話を思い出したわけだ。
正直,勢いでピアノを買ってしまった。小学生の時やったことがあるという只それだけで十分だった。


チッコイ電子ピアノが届いて,しょぼい音を聞きながら鍵盤を叩いて,猫ふんじゃったしか弾けなかったけど,なんだか嬉しかった。
自動演奏機能なんかついてて,ちょっとかけたら,かつて弾けた曲が入っていたりして,思い出して弾いてみたらほんの少しだけ弾けたりして,15年以上も前の事を,指が覚えてるなんて,身長だって今の半分くらいしかなかったあの時の僕がまだこの体の中に残っているんだと思うと急に涙が出てきた。

親に感謝。

それで,ジャズやってみようと思った。

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