2009/08/28

草木塔



山頭火という名前は全然知らなかったわけだが,というか,ずっとラーメン屋だと思っていた。いちおう,ラーメン屋もあるわけだが,たぶん元を辿ればこの詩人なのだと思う。種田山頭火。どうも有名な人のようで,その破天荒な人生と,これまた破天荒な作品群が一部の人たちの心を捉えて離さないのだと思う。

この人の草木塔は,実は,青空文庫に載っている作品を携帯に入れて読んだ。初めて携帯で本を一冊読んだわけだ。

読む前は,文庫本になれている自分にとっては非常に読みにく,最初の数日で飽きてしまうだろうと思っていた。しかし,すぐに取り出せる便利さと,意外と読みやすい携帯ソフトだったのもあってつるつると読み終えてしまった。携帯を横にして読むと,山頭火の詩がちょうど1行分になったも幸いしたのかもしれない。

この人の詩,とにかくすざまじいのである。たとえば

まつすぐな道でさみしい
すべつてころんで山がひつそり
よい湯からよい月へ出た
人を見送りひとりでかへるぬかるみ
ひつそり咲いて散ります


なんていう詩がずらっと並んでいるわけである。

たった一行で風が抜けてゆくような感じがする。

ここが青空文庫のリンク。

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