2009/08/29

ハリール・ジブラーンの詩



きっかけはもう忘れてしまった。たぶん,神谷さんが訳しているというのに引っかかったのだと思う。やっぱりというべきか,こういった文庫は本屋には置いていないので注文した。お盆を挟んだので1週間近く待ってしまった。

いくつか,くいっと心を押す詩があった。

例えば「挫折」

挫折よ,わが挫折,孤独,孤高よ
あなたはあまたの勝利よりも大切なもの,
この世のあらゆる栄よりも心に甘いもの。

挫折よ,わが挫折,自覚,挑戦よ
あなたゆえに私はまだ若く足早なのに気づき,
名誉の桂冠に捉えられるべきでないのを知る。
・・・

また「子どもについて」

・・・
あなたがたは彼らのからだを宿すことは出来るが,
彼らの魂を宿すことは出来ない,
なぜなら彼らの魂は明日の家に住んでおり,
あなた方はその家を夢にさえ訪れられないから。
あなた方は彼らのようになろうと努めうるが,
彼を自分のようにならせようとしてはならない。
なぜなら生命はうしろへ退くことはなく
いつまでも昨日のところに
うろうろ ぐずぐず してはいないのだ。
・・・

薄っぺらい本ですが,見通しのいい景色が広がりました。あたりだったといえるでしょう。

0 件のコメント: