上手に生きたいと思うのだが,そう簡単にはいかない。
何が正しいかなんて簡単には決められない。
何がいいかなんていうのも分からない。
なにか一つの決断をするとき,全員が賛同してくることなんてなかなかない。
なにか一つを選んだ時,一時的にせよ,何かを選ばないという選択をしていることになる。
自分でも,らしくない選択をしているとわかっている時もある。
全てを惑わすたった一つの原因は,不安だ。
不安の原因はどこにあるのだろうか。
予測可能性だろうか。
いや,単なる自信のなさだろうか。
不安は間違った方向への暴走に駆り立てる。
ひとつの藁にすがろうとして,大波を立てて自分で作った波に飲まれて溺れてしまう。
どうとでもなれと思う一方で,もう二度と戻れない一歩を踏み出しているのかも知れないという不安もある。
自分で決めるしかないと思いながらも,誰かが答えを教えてくれるのではないかと心待ちにしている。
後から取り戻せない選択をすることがかならずどこかにある。
狭き門より入れ。
だが,どれが狭き門か,誰も教えてくれない。
自分が入れれば,それは十分な広さを持っている。
入れなければ,それは閉じた門だ。
狭き門なんて存在しない。
カッコよく生きたい。
だが,それもひとつの誘惑。
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