2010/04/22

人は泣きながら生まれてくる

少し前,井上ひさしの評伝を読んだ。
なぜ喜劇を書くのかと聞かれて彼はこう答えた。
人は泣きながら生まれてくる。生きる苦しみは人に内在している。
だが,笑いは人と触れ合って初めて生まれる。笑いは特別な存在だ。だから僕は悲劇ではなく喜劇を書く。

たしかに一人で笑っていることはあまりない。心から笑うことというのがずいぶん減ったような気がする。

ところで,西郷さんの名言を目にした。
「命も要らず名も要らず、官位も金も要らぬ人は始末に困るものなり」

かつては何も思わなかったこの言葉が,今は妙に心にひっかかる。

詰まらぬ人間に落ちたものよ。

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