2010/04/04

cluster

ひゅっと,宇宙から星が降ってきて,それがずっと星の周りを回っている。
月はどうして地球の周りを回るようになったかなんて天文学的な疑問に答えるのは,ロマンチストに任せることにするけれど,何かを考えるときの道具というのはそういう感じがする。

僕の頭の中には,うどんほどの太さ,長さのたくさんのフレーズでいっぱい。それがみんな頭の中をうようよと泳いでいる。深く深く潜っていけばリュウグウノツカイに出会える。僕の頭の中は,母なる海ではないから,魚が泳いでいるとなるとどこかからやってきたとしか考えられない。雨の強い日に何処からか流れてきたのか,それとも釣ってきたのか,どこからともなく集まってきたフレーズたちが泳いでいる。弱肉強食,フレーズたちも食べたり食べられたり,浮世に嫌気がさして深く深く潜り込んだフレーズもあれば,鯨のように大きくなって腹の中でゼペット爺さんを生かしてしまうような奴までいる。

ふと頭の中に光が差し込んだとき,そういったたくさんのフレーズのいくつかがきらりと光る。

それを道具に,ものごとを考え始める。

外からやってきたものが,自分の周りをぐるぐる回っている月のように,はたまた生簀の中で育ってゆく魚のように,暗い道を照らしたり,勝手に肥えていったり,するような感じに,自身の考えを導いている気がしてきた。そして,短いフレーズのようなものが,結局考えの中心で,長い長い文章や,単語だけでは,考えることができない。

「世界は予めクラスター化されている。」
今日僕の頭の中で光ったのはこんなフレーズだった。
やはり今まで僕がいたのは,ひとつのクラスターだった。居心地が良くて,尊敬出来る人が沢山いて,そして刺激をもらって,どんどん自分らしくなるような房にいた。
いま,他のクラスターにお邪魔しそうになっているのではないかというところに,妙な不安を感じているのかも知れない。

うまく伝えたいこのイメージ。だが,まだできそうにない。うどんから穴子くらいにはなったか。

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