2010/04/27

たまには法律についての関心事

今日はずいぶん驚くべきニュースがあったと思う。

このように書くと,僕が今何に関心があるのかがわかってしまい,そしてそれが世間の関心とずれていることを明らかにしてしまうかも知れないが,それはそれで仕方がない。

ひとつは,最高裁の死刑判決破棄差戻判決。
藤田裁判官が退官したので,堀籠判事が代読したらしい。
これはきっと,藤田裁判官の土産だろうと考えてしまう。
刑事裁判に裁判員裁判が導入されたことが,死刑制度にどのような影響を与えるかはまだまだ分からないが,今回の判決は死刑という刑事裁判における大きな論点に影響を与えるのだろうか。

もうひとつは,時効廃止法。
本当にできてしまうのか,というのが正直な感想だ。
欧米では時効がないなんていうことを理由にするなら,死刑制度だって廃止している国が殆どで,死刑制度があったらEUなんて加盟できない。だから,こんなことは理由ではないだろう。
あとから真犯人が出てきてものうのうと生きて行けるのが許せないという気持ちはわかる。
だが僕は,昔にテレビで見たニュースが頭に引っかかってしまう。
決定的証拠がないからと言って,ずっとずっと死ぬまで警察官に追い掛け回される被疑者。
死ぬまでというのは言い過ぎだろうが,幼稚園児か何かが亡くなった事件で,なんども逮捕されては証拠不十分だかなんだかで釈放されて,と,今考えるとどうもおかしい気がするのだが,参考人聴取だって似たようなものだ。ともかく,その時の報道では,警察の捜査がやりすぎと感じた。
もしいつまでも疑われ続けたら,虚偽の自白して刑期を終えた方が楽になるかも知れない。
判決は出ないけど真犯人だ,というどこか謎めいた自信が世の中のどこかから湧いてくるのが少し不安だ。

刑事法というのは何なのだろうと,考えてしまう。
そして,たぶん,主流派の考え方とは僕は違うのだろうと思う。
僕には説明をする術を持たないし,誤解を招くことへの不安が大いにある。

責任のある発言かあ。
いと難し。

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